英語の達人エピソード  Vol. 1

世界的歴史学者 朝河貫一(あさかわ・かんいち)

氏の中学時代の英語勉強法が伝説的だ。

毎日、英和辞書を2ページずつ暗記した。  そして暗誦したものは、 一枚ずつ食べるか破り捨てていき、ある日、ついにカバーだけになったので、 それを校庭の西隈の若桜の根元に埋めた。 

そして、周りからは”辞書喰い”というあだ名を奉られてしまったが、このことは、 朝河自身がダートマス大学時代の級友たちにも、問われるままに語ったことがあるらしい。  

母校の中学校では、 その桜の木を”朝河ざくら” とよぶようになった。 なんと、この桜は、福島県立安積高等学校に今も残っている。 

ちなみに彼より18年おくれてこの中学校を卒業した久米正雄は、覚えこみもしない辞書の各頁を食べてしまい、そのカバーを先輩のまねをして埋めたという。

日本の禍機 (講談社学術文庫)


朝河貫一 略歴: 

1873~1949。 福島県生まれ。 明治28年 早稲田大学を主席で卒業。 
同年米国に渡る。 ダートマス大学を経てエール大学大学院卒業。 

明治35年 論文『日本における初期の制度的生活、645年改革の研究』で哲学博士の学位を授与される。 のちダートマス大学講師に迎えられ、東西交渉史の講義を担当。 

昭和4年『入来文書』を完成し、その業績は世界的に高い評価をえた。 没後日本で著書論文が再刊された。


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