英単語+α 2 (2002/12/25)

投資(investment)という言葉がある。 利益を得る目的で、事業に資金を投下したり、元本(principal)の保全とそれに対する一定の利回り(yield)とを目的として貨幣資本を証券(株券及び債権)化することだ。 また、比喩的に(metaphorically)、「息子の教育に投資する」など、将来を見込んで金銭を投入することの意味もある。

一方、投機(speculation / venture)は、損失の危険を冒しながら大きな利益をねらってする行為なので、ギャンブル的要素が高くなる。 バブル経済時代の投機ブーム(speculative boom)は記憶に新しい。

数年前にロバート・キヨサキ氏が書いた「金持ち父さん、貧乏父さん」が出版され、ベストセラーとなった。 それまで、自分がもっていた金銭感覚(sense of money values)に少なからずの影響を与えられ、国も会社も当てにならない社会で生きていくための経済的な自己防衛(self-protection)の手段として、将来に備え投資を始めたひとも多いことだろう。

この著者の主張するところは、「サラリーマンをやっていて真面目にコツコツ働い(plod away)ただけではお金持ちになれないよ、お金持ちになりたければ、仕事ではなくビジネスを持ちなさい、ビジネスを持ってお金のために働く(work for money )のをやめ、自分は何もしなくても、自動的にお金がお金を生み出すシステムを築き上げなさい。」ということだ。 まあ、確かに、株式投資(investment in stocks)、印税(royalty)、パテント(patent)の使用料などによって不労所得(unearned income)が現在の給料分くらい毎月入ってくることが保証されれば、働かなくても生活はしていける。

この著者の意見に賛否両論(pros and cons)はあると思うが、豊かな生活を送る為にはお金は大事な要素だ。 人間は、自分が幸せに感じることによってのみ幸せになれる、といわれる。 他人から見た客観的な視点(from an objective point of view)ではなく、自分が感じる主観的な(subjective)ものだ。 とはいえ、精神的豊かさ(spiritual richness)と物質的豊かさ(material affluence)のバランスがとれていないと、本当の意味で、人間はなかなか幸福感(euphoria)をもてないのが正直なところではないかと思う。

社会に出て、親からも経済的に独立し(financially independent)、ひとりだちを始めると、年金(pension)の問題など、誰しも将来に一抹の不安(touch of uncertainty)を抱かざるを得ない。 終わりの見えないデフレスパイラルに陥いり(fall into a deflationary spiral)、日経平均株価(Nikkei Stock Average)が1万円台を割るという非常事態に突入した日本経済に対する先行きの不透明感(unclear outlook for)を誰しもが感じていることだろう。

2002年から始まった日本版401K(*)により、これまでのようにもらう額が決まっていた年金も確定給付型(fixed benefit type)ではなく、支払う額が決まっている確定拠出型年金(defined-contribution pension)になり、自己の判断で運用するようになるから、将来、年金支給年齢に達しても、当初予定していた金額が支給されないこともでてくる。 また、2005年から実施予定のペイオフ解禁(removal of the full deposit guarantee)で、銀行の定期預金は元本1000万円とその利息までしか保証されなくなる。 ということは、1000万円以上は分散して預け入れるか、とりあえず預金を全額保証する(guarantee the full amount of deposits)普通預金へ預け替えをしておいたほうがいいことになる。

(*) 401K:〔米国)企業年金制度
1980年代から始まった。 税法上優遇され、従業員自身で運用プラン(リスクの程度)を選択できる制度。 401は法律の番号。1990年代の米国株式市場興盛の一因。


現在のようなモノやサービスの価格が下がるデフレ(deflation)状態では、お金の価値が上がることでもある。 郵便貯金(postal savings)の定期貯金に3年間預けておいても、年率0.07%、銀行の定期預金(fixed-term deposit )でも雀の涙ほどの利子しかつかない。 その利子もATMの手数料で、すぐに消えてしまうようなゼロ金利時代(era of zero interest rates)に近い状況の中では、タンス預金でもしとく(keep one's money under the mattress)ほうが、よほどましなのではないかと思ってしまう。 

あるいは、今、 銀行に寝かせてある日本円は、1ドル=120円(2002年12月24日時点)の円高・ドル安(yen appreciation against the US dollar)のうちに、ドルで外貨預金(deposit in foreign currency / foreign-currency deposit)するか、為替手数料が外貨預金よりも有利な外貨建てMMF(foreign-currency-denominated MMF;MMFはmoney management fund)に預けておくほうが中期、長期の投資を考えた場合、今後、円安ドル高(depreciation of the yen against the dollar)傾向になるといわれる状況下では、為替差益(foreign exchange gain / profit from changes in exchange rates)の恩恵を受ける可能性が高く得策といえるだろう。 実質貨幣価値(real value of money)を反映していないと言われる現在の円は、購買力平価(purchasing power parity)でみれば、1ドル=150〜170円くらいだといわれている。 1985年のプラザ合意(Plaza Accord)のときの円の価値にもどったわけだ。 

2001年の11月からシンガポールに赴任してきたが、いま現在(2002年12月26日)、自分が調べた範囲で、シンガポールで一番利率がいいのが、マレーシアの国立銀行、MAY BANKだ。 2年間の定期預金で年利(annual interest)2%。 ほんの数年前まで、3%以上の年利だったらしいから、日本に比べればましなほうだ。

いずれにせよ、すでに政府や会社が、自分の将来を保証してくれる時代ではない。 すべてにおいて自己責任が強く求められる時代だ(age when individuals are expected to assume responsibility for their own acts)。 自分の頭で考え、行動し、知的武装、経済的自己防衛をしていかないと明るい未来像などは心に描け(visualize the bright future in one's mind)ないだろう。 投資信託や株への投資だけでなく、自己投資(investment in oneself)へのバランスも考え、Work smart, Live smart. の精神でいきたいものだ。